1.CFKメタバースの概要
中央復建コンサルタンツ(本社:大阪市東淀川区、代表取締役社長:白水靖郎)は、クラウド型メタバース協議システム「CFKメタバース」を、株式会社Malme(本社:東京都千代田区、代表取締役:高取佑)の協力のもと開発し、実業務での活用を開始しました。本システムは、BIM/CIMモデルをもとに構築したメタバース空間に関係者が入り、関係者間でコミュニケーションをとることができるシステムです。クラウド型のシステムであることから、利用者はソフトウェアのインストールやファイルの読み込み等、面倒な作業を行うことなく、接続先URLのクリックのみで利用することができる、DX時代に有効なコミュニケーション・ツールです。
2.開発の背景
国民の税金や利用料を原資とする社会インフラ事業においては、DXを活用した生産性向上は社会要請と言えます。また、令和5年度からのBIM/CIM原則適用により、業務や工事においてBIM/CIMモデルが日々構築されており、それらBIM/CIMモデルをフル活用した事業プロセスの改革が求められています。さらに、新型コロナウイルス感染拡大防止を機にリモート・ワークが急速に拡大しており、場所を選ばない仕事のスタイルが定着しつつあります。そのような社会背景をうけ、中央復建コンサルタンツは、BIM/CIMモデルを活用したクラウド型のコミュニケーション・ツールがあれば、誰でも簡単にBIM/CIMモデルを確認でき、コミュニケーションも活性化され、より生産性を向上することができるのではと考えました。そこで、メタバース空間の構築に強みを持つ、株式会社Malmeの協力を得て、クラウド型メタバース協議システム「CFKメタバース」を開発することといたしました。オープン・イノベーションの視点からも、同社との協業は、今後の建設コンサルタントの領域を拡大するうえで有効と考えております。
3.CFKメタバースの機能
開発したクラウド型メタバース協議システム「CFKメタバース」は、以下の機能を実装しています。
①クラウド型:ソフトウェアのインストールやファイルの読み込み等、面倒な作業を行うことなく、接続先URLのクリックのみで利用することができます。必要な機器は、インターネットに接続されたパソコンのみです。
②BIM/CIMモデルの活用:設計や工事で作成されたBIM/CIMモデルを、メタバース空間に変換して利用します。メタバース空間モデルを新規に作成する必要はありません。
③歩行機能:メタバース空間の中に入って、自分の好きなように動き回り、モデルを見ることができます。誰かのプレゼンを見る、という受動型ではなく、自分の好きなようにモデル内を動き回る、能動型でモデルを確認することができます。
④音声会話機能:WEB会議システムのような使い方で、メタバース空間の中に入った人たちと、音声会話ができます。
⑤文字チャット機能:メタバース空間の参加者は、特定のアバター(参加者)あるいは参加者全員に文字メッセージを送信可能です。もちろん、それら文字情報は、テキストデータとして保存可能です。
4.想定する活用場面
クラウド型メタバース協議システム「CFKメタバース」の活用場面としては、以下を想定しています。現時点では、弊社の受注業務での活用を想定していますが、今後のパッケージ化(外販)も視野に入れています。
①社員同士の打合せ
②社員と協力会社との打合せ
③社員と発注者との打合せ
④社員、発注者、関係機関との合同打合せ
5.CFKメタバースの使い方
クラウド型メタバース協議システム「CFKメタバース」の使い方は、概ね以下の流れとなります。
①CFKメタバースのプラットフォームを用いて、業務や工事で作成したBIM/CIMモデルをメタバース空間モデルに変換します。
②協議の参加者に、以下の情報をメール等で配信します。
1) 打合せの日時。
2) メタバース空間に入ることができるインターネット接続先情報(URL)。
③打合せの時間になったら、参加者は、そのURLをクリックし、メタバース空間に入ります。あとは、各自でメタバース空間を自由に動き回ったり、音声会話したり、文字チャットしたり、自由自在です。
中央復建コンサルタンツ株式会社は、これまでに蓄積した建設コンサルタントのノウハウにさらに磨きをかけるとともに、積極的にオープン・イノベーションに取り組み、社会要請であるDXによる生産性高度化、働き方改革、業界の魅力向上の実現に貢献します。