CM(commercial message)総選挙参戦記

岩田 千穂
IWATA Chiho
総合技術本部
業務マネジメント室

『まちの雰囲気が明るくなった? あんな笑顔で話しながら歩いていたっけ?
 あ、歩道が広くなったんだ! というか、車道って減らすこともできるんだ。
 誰が考えたんだろう...。』

建設コンサルタンツ協会近畿支部研究発表会CM総選挙にて、最優秀賞を受賞したCFKのCMの冒頭です。久しぶりに京都を訪れた女性の目線から、歩道が拡幅された京都・四条通の様子について語るシーンとなっています。

ここでは、どのようにしてこのCMは完成したのか、その制作秘話を紹介します。

最優秀賞 受賞作品「まちの未来のクリエイター」:一般社団法人建設コンサルタンツ協会 近畿支部 Webサイト

CM総選挙とは

1 CM冒頭(四条通りを歩くシーン)

CM総選挙とは、建設コンサルタンツ協会近畿支部が毎年研究発表会にて開催するイベントで、建設コンサルタントの知名度向上・就職を控えた若い人材へのPRを目的としたものです。応募各社が1分以内で建設コンサルタントの魅力を伝えるCMを制作し、研究発表会の来場者による投票で、最優秀作品が選ばれます。CFKは第1回から毎年CMを制作・応募していますが、第4回となる2019年まで、入賞したことはありませんでした。

チーム結成時の不安

CM制作チームは2019年7月中頃に結成されました。チームには、社内から選出された5名に加え、CM制作に関するアドバイスをもらうため、社外からまちづくり・動画制作に精通しているクリエイターの方を迎えました。

私は推薦されたことがきっかけでCM制作チームのメンバーとなりました。結成当初、メンバーはベテラン技術者の方ばかりで、入社して3カ月程の新入社員であった私は『なぜわたしがこのチームに入っているのだろう...。よく分からないことに巻き込まれてしまった...。』という不安な気持ちを抱えつつ、CM制作はスタートしました。

心に響くCMを

クリエイターの方から、人の心に響くCMをつくるには、ストーリーを作成するより前に、伝えたいことがはっきりしていなければならないというアドバイスをいただきました。そこで、建設コンサルタントの魅力とは何なのかということについて考えることになりました。私は、『社会インフラを通じて広く社会の役に立てること』ではないかと考えました。また、私自身が就職活動の際に、行政やゼネコン等にはない、建設コンサルタントならではの魅力をあまり理解できていなかったことから、建設コンサルタントをPRするためには、建設業界における他業種との差別化が必要なのではないかと考えました。議論の末、『プロジェクトの構想からから実現まで関わり続けること』が建設コンサルタントならではの魅力であるいう結論に至り、これら2つをCMを通じて伝えたいこととして設定しました。

そして、CFKの携わった業務である京都市四条通の歩道拡幅事業をもとにストーリーを作成しました。CMの構成は2つのシーンに分かれています。前半は2人組の女性が四条通を歩くシーン、後半は建設コンサルタントがどのように四条通の歩道拡幅に関わっているのか説明するシーンです。

前半のポイントは、建設コンサルタント自身が仕事について語るのではなく、土木とは無関係の市民の目線から語られることです。それが冒頭にあるシーンとなりました。このシーンによって、建設コンサルタントについてあまり知らない学生の皆さんにも、建設コンサルタントの仕事が自分たちの身近なところで生活に影響していることを、より分かりやすく伝えられるCMになりました。

後半では、建設コンサルタントの仕事を“Concept”、“Design”、“Consensus” の3つの単語で表現しています。これは学生の皆さんに伝えたいこととして設定した『プロジェクトの構想から実現まで関わり続けることができる』という建設コンサルタントならではの仕事の魅力を表現しています。

1分以内という限られた時間で建設コンサルタントの魅力を伝えることは難しく、社内会議に加えてLINEまで駆使し、どうしたら伝えたいことが表現できるか議論を重ねました。1つ1つの単語や映像など、細部にまでにこだわることで、建設コンサルタントの魅力が存分に伝えられるCMになったと思います。

2 四条通りの今と昔の比較(今)

3 四条通りの今と昔の比較(昔)

4 CMの最後のシーン

最優秀賞受賞!

5 表彰式

そして2019年10月3日、ついに審査の日を迎えました。7社から計8作品の応募があり、その中から最優秀賞が決まります。

それぞれのCMについて簡単に紹介した後、CMが上映されました。中にはテレビCMにも使用できそうなクオリティの作品もあり、私は最優秀賞は難しいのではないかと不安に感じていました。そのとき、当初はよく分からないことに巻き込まれてしまったと感じていた自分が、CM制作を通して、完成したCMへの思い入れが強くなっていることに気が付きました。そして最優秀賞受賞の知らせを聞いた瞬間、CM制作チームに参加して良かったと心から感じることができました。

今回の受賞は、CFKCM制作チームだけでなく、動画の撮影・編集・ナレーションを担当してくださったプロの方々、広報WGをはじめとしたCM制作に協力してくださった社内関係者の方々が一丸となってCM総選挙に臨んだ結果です。関係者各位に心より感謝しています。

CM総選挙に参加して

当初は、新入社員でかつ技術部門でもない自分が、ベテラン技術者の方々に交じってCM制作に参加する意味はあるのか疑問に思っていました。しかし、建設コンサルタントの魅力について深く考え、議論を重ねるうちに、自分自身が改めて建設コンサルントの仕事の魅力に気が付くことができました。

また、ベテラン技術者の面々が建設コンサルタントの魅力を熱く語り、自らの仕事を表現する言葉の1つ1つにまでこだわる姿を見て、ここまで自分の仕事に対して誇りと情熱を持てる職業は珍しいのではないかと感じました。

CMは、まちを歩く中で素敵な店を発見したシーンでの、『今度は彼と来ようかな。』というナレーションで締めくくられます。建設コンサルタントは、この言葉のように、また来ようと思えるような魅力あるまちづくりに携わることができる仕事です。1人1人が仕事に対して情熱と誇りをもち、『今度は彼と来ようかな。』と思えるようなまちづくりをしているCFKで働いていることを誇りに思います。

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