現地へ行こう

プロポーザル案件獲得の秘訣

ラインを離れもう9年、以下は過去の自慢話ではありますが直接部門に在籍していた当時、管理技術者としてプロポーザル方式・総合評価方式で獲得した累計業務件数の社内トップを10年近くずっとキープしていました。多くの業務を獲得できた秘訣は以下の4点だと私は考えています。

1つ目。まずは総力の結集です。提案書作成ごとにグループ会議を開催して決して否定しないのでどんなことでもいいからということで技術職全員に各2つずつキーワードの提供を求めました。当時の総合政策グループは多様なバックグラウンドを持つ技術者で構成されており、提供されたキーワードに対して「なるほど!」とコメントするとグループ員から次々と私には思いつかない視点が出てきました。また時間があれば他の技術者が執筆した提案書原稿を片っ端から読みあさり、私の専門分野である計画分野だけでなくトンネルや橋梁をはじめとする他の分野の提案書からもアイデアを拾い、当社の総力を集めて提案書の執筆に臨みました。

2つ目。次はとにかく数多く打席に立つことです。先行する他社が存在する案件でも遠方の案件でも資格要件を満たし同種業務を有していればとにかく応募し全力で獲りにいきました。幸い私は構想・計画から詳細設計まで多様な業務を経験させて頂いており、保有する技術士資格も8つ、応募できる案件は無数にありました。年間数回もないホームランボールが来る案件にしか打席に立たない技術者よりどんな案件であれ100打席立つことの方が何倍も多くの業務を獲得できるのです。結果として三振(非特定・他社落札)の数も恐らく社内トップかもしれませんがそれを非効率と言うなかれ。提案書を書く力は真剣勝負を重ねれば重ねるほど向上するのです。

3つ目。もちろんプロポーズの要諦を外さないことです。独りよがりはダメです。業務の目的の理解度を示し先方に「そうそうそれそれ」と思ってもらわないといけません。そして先方の課題に対する解決法を分かりやすく示し「なるほどそうか」と思ってもらう必要があります。それだけでは他者と差がつかないので独自提案も示し「その手もあるのか」と思ってもらうことが大切です。これらを案件、相手に合わせて提案書にバランス良く配することが肝要となります。

4つ目。最後の秘訣は現地に行くことです。

インフラ技術者なら現地に行こう

我々が計画・設計するインフラストラクチャーは道路であれ鉄道であれ港湾であれ防災施設であれ都市計画であれ、現場ごとに条件が違う一品受注生産によるものです。言うまでもないことですが良い提案を行うためには現地の条件の把握が極めて重要です。さらに加えてインフラの寿命を考えるとその地の風土との整合が重要であると私は考えています。

近年は提案書作成にあたっての資料を電子的に閲覧できるようになり、ストリートビューもあるので受注前にわざわざ現地に赴かなくてもという声も聴きます。しかし、風土は五感で感じるものであり、現地に行かないとなかなか理解は難しいものです。気候、地形、景色、その地の人の暮らし方。もちろん1回行っただけで全てが分かる訳ではないですが、行くか行かないかでは大違いです。行って見て人と話して感じる。できればその土地のものを食べて飲む。そうすることによりその地に愛着を感じると自然とアイデア出しにも力が入ります。現地に行かずして現地の風土にマッチしたインフラを考えることは凡人にとって極めて難しいことではないでしょうか。

そういうわけでインフラ技術者であるならばプロボーザルを書く時は是非、まず現地へ行くことを強くお奨めします。
(個人的にはあの料理、あのお酒をもう一度食べて飲みたい!という食欲も業務獲得における結構大きなモチベでした笑)

木俣 順
KIMATA Jun
総合技術本部
技師長

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