2025年大阪・関西万博に向けて大阪市では、自動車の空間を歩行者中心の空間にしていく中之島、なんば、御堂筋のプロジェクトが完成を迎えました。私は計画・設計で関わった現場が完成するという、土木では貴重な経験をさせていただいていることに感謝しています。
完成までの道のりはとてつもなく困難な道のりで大変なことの方が多かったですが、たくさんの方と一緒にプロジェクト完成に向けて進んできたことは私の社会人人生でとても大きな財産になっています。
しかしながらそれほど困難な道のりにも関わらず、なぜ、公共空間で人のための空間を生み出すことが重要なのでしょうか。
公共空間はすべての人を受け入れ誰もが居心地よく過ごすことができ、通行することで思いがけない出会いを生み出すことこそが求められている役割です。
なにより公共空間が変化することによる街へのインパクトはとても大きいです。それは周辺の建物を変え、人々の行動を変えることに繋がっています。そしてこれからの公共空間は、命を守ること、人々の交流を生み出すことも重要です。
地球温暖化により、暑くなっている現代において、これからは道路を歩くだけでも危険になってきており、暑さ対策は必須になってきます。そのために緑の役割は大きいです。緑は維持管理が大変ですが、維持管理を通じて人々を繋ぐきっかけになり得ます。緑を増やし、居心地の良い空間を作っていくことこそ重要ではないでしょうか。
循環やつながりを街の中で生み出すことができれば、社会問題も解決の糸口が見えてくるのではないでしょうか。人々の関心が移り変わっていく中で、新たな取り組みをし続けることが重要です。
私はこれからも人にも地球にも優しい街を作っていくために何ができるか、考え続けて実践していきたいと思います。
梶川 遥奈KAJIKAWA Haruna
計画系部門
地域整備グループ
サブリーダー