「ゆめ」に想いを馳せる

未来の大阪湾を思い描く

私たちチームの提案スライド

「大阪には海辺が少ない」そう感じたことはないでしょうか。大阪湾の臨海部には工場や物流施設が密集し、かつて存在した砂浜が激減しています。一方で、ポートアイランドや夢洲といった人工島は、大阪湾のアイデンティティとも言えます。そんな大阪湾の未来の姿を、「関西のゆめプロジェクト」を通して思い描きました。

「関西のゆめプロジェクト」は、NPO法人あすの夢土木が主催するアイデアコンペで、まちづくりやインフラ整備の分野における「夢のある提案」がテーマとなっています。当時入社一年目であった阿部(交通計画グループ)、小林(河川グループ)、弓場(港湾計画グループ)の3人で、このコンペに参加しました。

私たちが提案した大阪湾の将来像は、「砂浜と海上都市が併存する」姿です。かつて存在した大阪湾南部の砂浜を再生し、大阪湾北部に人工島で造られた海上都市を整備しようという内容を提案しました。

私たちのチームの提案は、有難いことに最優秀賞をいただきましたが、この提案をまとめるまでには、筆舌に尽くしがたい苦労がありました。

まとまらない議論

提案内容を考えるにあたり、まずはアイデア出しから始めました。「ゆめ」のある関西の姿とはどのようなものか、各々が持つ価値観や考え方が様々でした。そのため、議論のときは毎回のように意見が衝突しました。例えば、京都を舞台としたアイデアについて議論していたとき、あるメンバーが「京都の歴史ある雰囲気と近未来的な雰囲気の融合」というアイデアを提案しましたが、別のメンバーは「京都の歴史的景観をもっと保護すべき」と、全く異なった考え方を持っていました。白熱する議論が進む中、その様子を見ていた同期からは「仲悪くなったの?」と心配されることもありました。

提案を一旦白紙に

中々議論がまとまらない中でしたが、何とか素案を作成し、坪村副本部長(総合技術本部)、藤善ゼネラルマネージャー(計画系部門)、丁子サブリーダー(港湾計画グループ)の3名にヒアリングを行いました。3名とも私たちの提案に熱心に耳を傾けてくれて、貴重な意見を貰うことができました。藤善ゼネラルマネージャーからは「現状における課題を解決するための提案ではなく、未来を見据えた提案をすべきではないか」、丁子サブリーダーからは「都市をどうしたいか、まずはそこから考えるべきではないか」という意見があり、今回の提案では、もっと夢のあるアイデアが必要であると感じました。また、坪村副本部長からは、かつて頓挫した紀淡海峡の橋の計画など、アイデアを考えるためのヒントを貰いました。

こうしたヒアリングを受けてチームで話し合った結果、今の素案のままでは「ゆめっぽさ」が足りないと考え直し、提出期限まで残り1週間のタイミングでしたが、もう一度提案のテーマを考え直すことにしました。

ヒアリング実施時点の素案
アイデアのメモ

現実ではなく「ゆめ」を語り合う

現状に囚われない「ゆめ」のある提案を作るために、もう一度テーマを考え直すことにしました。とは言え、残された時間が少なかったので、場所は大阪湾から変えないこととしました。

提出期限まで時間が無い状況でも議論を妥協せず、「阪神高速道路の牧場利用」や「紀淡海峡歩行道路」など、現状に囚われない様々なアイデアを話し合いました。タイトルの決定やスライドの作成も一筋縄では行きませんでしたが、何とか提案内容をスライドにまとめ、提出することができました。スライドが完成したときは、感慨深い気持ちになりました。

結果は、最優秀賞を頂くことができました。提案を完成させることができるか不安なときもありましたが、有終の美を飾ることができました。

関西のゆめプロジェクトを振り返って

関西のゆめプロジェクトを振り返ると、チームで何かを作り上げる面白さと難しさを感じました。チームメンバーと意見が衝突することが多い中でしたが、最終的にまとめた提案内容は、1人で考えても作り上げることができないものだったと思います。アイデアを生み出す時は、誰か1人の意見に追従するよりも、各々の意見をぶつけた方が面白いアイデアが生まれると感じました。

日々仕事に追われていると、目の前の業務に集中してしまいがちですが、建設コンサルタントとして仕事をやっていくには、「ゆめ」を思い描くことが大切です。自分なりの「ゆめ」を持ちながら仕事に取り組むことで、日々の仕事を通して見える景色が変わるかもしれないと、関西のゆめプロジェクトを通して感じました。

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