河川を通じた地域デザイン力強化に関する研修(令和6年度 第4回)を開催しました。

2024.08.07

●令和6年度 第4回 現地研修

CFKは、公共空間デザインの力を強化するため、能力開発に取組んでいます。

講師に吉村伸一氏(吉村伸一流域計画室)をお招きし、河川空間とその周辺の地域づくりを一体的に考える力をチーム演習によって鍛えています。 今年度の研修では、「治水と環境の統合」、「歴史的土木遺産の保全活用」、「治水とまちづくり」をテーマに挙げています。

日 時:2024年7月25日(木)~26日(金)
場 所:石井樋(佐賀県佐賀市 嘉瀬川)、アザメの瀬(佐賀県唐津市 松浦川)
    宮ヶ原橋(福岡県八女市 星野川)、秋月(福岡県朝倉市 野鳥川)
    上西郷川(福岡県福津市)、白川緑の区間(熊本県熊本市)
講 師:吉村伸一流域計画室 吉村伸一氏
    九州大学 林博徳准教授(上西郷川)

 第4回研修では、第3回研修でチームに分かれて議論した石井樋をはじめ、九州地方の特徴的な河川を見学しました。
 実際の石井樋は、治水と利水の機能を巧みに発揮している空間構造と文献等に残されていたかつての風景を現代に復元するため、様々な工夫がなされた計画・設計となっています。実際に計画・設計に携われた吉村氏からレクチャーをいただくことで、着眼点や工夫点についての理解が深まりました。
 他にも、「氾濫原的湿地の再生」と「人と生き物の繋がりの再生」を目標に整備されたアザメの瀬、治水上の課題と歴史的石橋の保全、河川環境整備を両立した宮ヶ原橋、周囲の風景に馴染む自然石を用いた空石積みの河床や護岸が特徴的な野鳥川が流れ「筑前の小京都」と呼ばれる秋月、「川の働きによってつくられ変化するデザイン」と「市民が主体となって関わっていく仕組みのデザイン」が特徴的な上西郷川、河道拡幅と緑地保全を両立した白川緑の区間を見学しました。
 特に上西郷川では、実際にプロジェクトに関わられた九州大学 林准教授をはじめ「上西郷川日本一の郷川をめざす会」の方々に現地を案内していただき、工夫した点や苦労した点、川づくりの取り組みについて紹介していただきました。
 厳しい暑さの中でしたが、今年度の研修テーマである「治水と環境の統合」、「歴史的土木遺産の保全活用」、「治水とまちづくり」に関する各事例を現地で見学することで、地域デザイン力向上に向けて様々なことを学ぶことができた研修となりました。

令和6年度 第3回は こちら
令和6年度 第1回、第2回は こちら

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