上保 恵理佳

東日本大震災があったから、
私はこの道を選びました。

People

道路系部門 道路第二グループ

2012年入社

上保 恵理佳 Erika Uwabo

筑波大学 生命環境学群 地球学類卒業。 東日本大震災時、災害時に役に立てる仕事をしたいと考え、2012年4月中央復建コンサルタンツに入社。環境・防災系部門 地盤・防災グループに配属され、災害時の道路復旧や危険箇所の調査を担当。2018年3月には技術士(建設部門 土質及び基礎)を取得。2018年11月からは東京へ転勤となり、道路第二グループに異動。現在は、道路の計画・設計に携わりながら、安心して利用できる道路づくりに貢献している。

心に深く刻み込まれた東日本大震災

高校生の頃から地学に関心を持ち、大学進学後は地形学を専攻しました。そこで人工的に土砂崩れを発生させる実験の映像を見て、土砂崩れという現象に興味を持ちました。大学で学んだ知識を活かした仕事に就きたいーー。そう思い就職活動時、大学の先生に相談したところ、建設コンサルタントを紹介されました。

そんな折、発生した東日本大震災。ちょうどCFKの会社説明会、前日でした。当時、茨城に住んでいた私は被災者の一人。幸い、大きな負傷や混乱なく就職活動を再開できましたが、「災害が起こった時、誰かの役に立てる仕事をしたい」と強く思うようになりました。震災は日本に甚大な被害を与えましたが、同時に私が建設コンサルタントとして働きたいと思うようになった理由でもあります。

無事CFKに内定をいただき、入社後は希望していた環境・防災系部門 地盤・防災グループに配属。地盤・防災グループでは、さまざまな災害の復旧・復興への取り組みを担ってきました。CFKの強みは、水害、斜面災害、危機管理、防災情報システムなど幅広い分野において、点検調査から被害想定、計画立案、防災施設設計に至るソフトからハードまでのすべての業務に対応できること。入社してすぐの頃はわからないことばかりでしたが、目の前の仕事にひたむきに取り組みました。

土砂崩れの現場を短期復旧。住民のお役に立てた実感をもてた

地盤・防災グループには多様な業務がありますが、私が主に担当した業務は、災害発生懸念箇所と災害発生箇所の調査・解析・設計です。

まずは、災害発生懸念箇所の調査・解析・設計業務について。例えば国道沿いの危険箇所としてピックアップされている場所は、毎年定期点検を実施。その上で、災害発生の危険度や迂回路の有無などから対策の優先順位を決めて、優先順位が高い箇所から現地調査を行い、調査結果や解析結果に基づいて対策工の設計をします。

2つ目の災害が発生した場所の調査・設計は、地震や土砂崩れなど災害が起こった後の対応です。土砂崩れで道路が塞がれてしまった場合、すぐに現地へ行き、状況を把握した上で、復旧計画を立てることが求められます。その第一線に立って、方向性を決めるのが建設コンサルタントです。

とくに心に残っているのは、入社2年目で任された道路の復旧工事です。山奥にある片道一車線の道路が、暴風雨で崩れた土砂によって塞がれてしまいました。道路の片側は崖、反対側は谷。この道路が通れないと、孤立してしまう地域が出てきてしまうこと、観光地も近いことから、迅速な復旧が求められていました。

そこで私はすぐ現場へ行き、土砂崩れの規模を把握。対策工を設計するための条件設定のための調査を開始しました。同時に、災害復旧のための工事費を算定する災害査定の資料作成も進めていきました。地域の方々の生活に直結する出来事ですから、発注者からは迅速な対応を求められます。入社2年目で、初めてのことばかり。当時は大変苦労しました。

その時、助けとなったのが経験豊富な上司のみなさんです。CFKで働く人々は、みなさん優しく、穏やかな人柄の人が多いので、わからないことも聞きやすい環境です。上司に相談しながら復旧プランを練り、まずは片側だけでも通れるようにしようと二段階施工を選びました。

結果、災害から3ヶ月で片側通行が可能になりました。入社2年目の若手技術者でも大きな裁量を任されることへのやりがいと共に、地元住民のみなさんのお役に立てたことを実感した思い出の仕事です。

技術士としての信頼を積み上げ、一人前の技術士へ

建設コンサルタントとして求められる知識やスキルはたくさんあります。なかでも、国家資格である技術士試験に合格することは、大きな目標の一つです。入社時から様々な仕事をしてきましたが、あくまで技術士資格を持つ上司のサポート。自分の名前で公共事業に手をあげて仕事を遂行するには、技術士資格が必須となります。私は実務経験7年の受験資格を得たその年、入社7年目で、技術士試験(建設部門 土質及び基礎)に合格することができました。

技術士試験は、年によっては合格率が10%に満たない難関資格です。しかしCFKは、対策講座や先輩の解答添削など受験対策が充実しているので安心して勉強できました。日々の業務をこなしながら、空き時間を使って勉強することは大変で、「絶対受かるぞ」という強い気持ちが必要です。講師も上司も根気よくサポートしてくださったことが、初受験での合格につながったと思います。

資格を取得したことで、管理技術者として自分の名前で公共事業の仕事を取りにいけるようになりました。しかし現状、まだまだ活用できていません。仕事が取れるかどうかは、管理技術者の経験や実績で決まることが多いからです。リーダーとして大きな仕事を任せてもらえるようになるため、一つずつ実績を積んでクライアントからの信頼を積み重ねていきたいです。

2018年11月からは道路第二グループに異動し、道路の計画・設計に携わっています。新しく道路を作る時に、クライアントの要望を汲み取りながら、道路を通す場所やスムーズに走れる線形を検討し、道路を設計する仕事です。

新しい部署でまだ数ヶ月しか仕事をしていませんが、日本で新たな道路を作ることは少なくなっていくと考えています。だからこそ今後は、地盤・防災グループで得た災害対応の経験と、道路第二グループでの仕事を組み合わせながら、安心して利用できる道路づくりに貢献していきたいです。

作りたいものを形にできる醍醐味

もし公共事業に関心があり、作りたいものを持っているのなら、建設コンサルタントをおすすめしたいです。土木の仕事に携わる手段はいくつかありますが、建設コンサルタントが調査・計画段階から携われるので、自分の意見やアイデアを反映しやすいですから。

自由である分、難しさもあります。しかし街や道路をこうしたいという思いがある方なら、それすらも楽しめると思いますよ。

(部署名・役職等は、2019年2月掲載当時のものです)

上保 恵理佳

東日本大震災があったから、
私はこの道を選びました。

道路系部門 道路第二グループ

2012年入社

上保 恵理佳 Erika Uwabo

中邨 亮太

スケールの大きい仕事をしたい。
だからコンサルタントを選びました。

構造系部門 橋梁・長寿命化グループ

2011年入社

中邨 亮太 Ryota Nakamura

畠中 仁

海外からも期待される
「鉄道のCFK」の技術力は誇りです。

鉄道系部門 東京鉄道グループ

1999年入社

畠中 仁 Hitoshi Hatanaka

末 祐介

女川町で建設コンサルタントの
新たなあり方に気づきました。

未来社会創造センター 公民連携まちづくり室

1999年入社

末 祐介 Yusuke Sue

芦野 洸介

土木にルーツがなくても大丈夫。
「好き」を大事にすれば、
どんな人でも活躍できる。

環境・防災系部門 環境グループ

2017年入社

芦野 洸介 Kosuke Ashino

梶川 遥奈

学び、考え、議論することが楽しい。
街の未来を想像するとワクワクします。

計画系部門 地域整備グループ

2017年入社

梶川 遥奈 Haruna Kajikawa