空飛ぶクルマ盛り上げ隊

HYOGO空飛ぶクルマ研究室のキービジュアル

「空飛ぶクルマ」とは?

1 空飛ぶクルマの社会実装のイメージ
経済産業省ウェブサイト:
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_ service/mono/robot/aam_eng.html

みなさんは、空飛ぶクルマをご存じでしょうか? 道路を走行している自動車が空を飛ぶという訳ではなく、航空機の仲間です。「人が乗るドローン」や「電動のオスプレイ」などと形容されることがありますが、一般に、電動・自律・垂直離着陸という3つの特徴を備えた次世代の乗り物と定義されています。空飛ぶクルマは、新たな空のモビリティの、いわば“ニックネーム”であり、クルマのように人々の生活に馴染んでいくことを念頭に名付けられたものです。

空飛ぶクルマは、一般的な飛行機と異なり垂直に離着陸するため滑走路が不要であったり、ヘリコプターと異なり電動を基本とするため部品の点数が少なく安価(量産が可能)であったりと、機動的な運用ができることから、様々な用途への活用が期待されています。たとえば、都市の空飛ぶタクシー、遊覧観光・レジャー、離島交通、救急救命医療、災害対応といった空ならではの様々な使い道が想定されています。

空の移動革命

身近に空飛ぶクルマのある未来の実現に向け、経済産業省および国土交通省の旗振りにより「空の移動革命に向けた官民協議会」が2018年8月に設立され、官民連携により空飛ぶクルマの社会実装に向けた具体的な議論(日本として取り組んでいくべき技術開発や制度整備等)がなされています。

2022年3月に発出されたユースケース検討会のロードマップでは、利活用・環境整備・技術開発の展開が示され、特に利活用においては、2025年の大阪・関西万博が2拠点間での商用運航の皮切りとして、大きなマイルストンとなっています。

大阪・関西万博で 空飛ぶクルマが飛ぶ?

2 「空飛ぶクルマのある未来社会」のコンセプト動画
大阪府 空飛ぶクルマPV (YouTube):
https://www.youtube.com/watch?v=cbrS9D2TMpY

「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする大阪・関西万博のコンセプトは “People’s Living Lab ” ;「未来社会の実験場」です。まさに、空飛ぶクルマのお披露目が大きな目玉として期待されています。

夢洲の万博会場の北西エリアでの多様な空飛ぶクルマの遊覧飛行、空港や市内等からの移動の実現等に向け、多くの関係者が連携して取り組んでいます。

社会受容性の向上がキモ

そんな空飛ぶクルマですが、実装に向けた課題は多く存在します。その中でも「社会受容性」は、機体の安全性、法整備、運賃などと並ぶ、空飛ぶクルマの社会実装に向けた重要な課題のひとつであり、新しい技術や商品などが社会の理解や賛同を得られるかどうか(受け入れられるか)の度合いです。この社会受容性が高まらない限り、どんな優れた技術であっても実装は難しいです。

私たちは、社会受容性向上の取り組みは、空飛ぶクルマの社会実装を受け入れる考えを持つ人を、生活者全体を対象として増やすこと、と考えています。具体的には、①関心のある人のイメージをポジティブにしていくこと、②関心がない人に関心を持ってもらうこと、と考えます。

「空飛ぶクルマ社会受容性 向上事業」

社会受容性の向上は、2022年3月に大阪府から発出された「大阪府版ロードマップ」においても重要な検討項目として位置づけられており、社会受容性向上の活動が行われています。

中央復建コンサルタンツ株式会社(CFK)は、株式会社産業経済新聞社との共同事業体にて大阪府の「空飛ぶクルマ社会受容性向上事業」を2022年度、2023年度継続受注しており、多角的な空飛ぶクルマの社会受容性向上策に取り組んでいます。以下、2022年度の取り組みの一部を紹介します。

シンポジウム

3 空の移動革命シンポジウム(一般向けセッ ション)

2023年2月に「空の移動革命シンポジウム」を開催し、一般向けと事業者向けセッションの2部構成で、のべ約700名に来場いただきました。一般向けセッションでは、テレビプロデューサーの結城昌弘氏がファシリテーターを務め、「そこまで言って委員会」のような仕立てで、空飛ぶクルマが生活にもたらす影響に関して意見交換を行いました。テレビ出演者などが身近な言葉で空飛ぶクルマについて語ることで、参加者の興味喚起に大きく資することができたと思います。

VR体験・実機展示イベント

4 イベントでのVR体験

2022年12月から2023年3月にかけて、大阪府内の各種イベントとタイアップした空飛ぶクルマのVR体験、実機展示、パネル展示のイベントを開催しました。私は、イベントでのパネルの内容説明を担当したのですが、みなさんからの質問が徐々に具体的になっていき、空飛ぶクルマの認知や万博に向けた機運が高まってきていることを肌で感じることができました。

HYOGO空飛ぶクルマ研究室

5 2022年4月27日 5者連携協定合同記 者会見
(左から,BUZZPORT 江藤代表、パソナ グループ 山本副社長、兵庫県 齋藤知事、 兼松 城所上席執行役員、CFK 兼塚社長)

兵庫県においても、社会受容性向上の取り組みを強力に推進しています。2022年4月27日に兵庫県、兼松株式会社、CFK、株式会社パソナグループ、株式会社BUZZPORTの5者で「空飛ぶクルマの振興を通じた地域創生の取組における連携協定」を締結しました。

5者連携協定における第1弾の取り組みとして「HYOGO空飛ぶクルマ研究室(略称:HAAM)」を設立しました。HAAMでは「空飛ぶクルマ×観光×若者の人材育成」という新たな切り口で、社会受容性の向上にアプローチしており、そのニッチな着眼点が、全国的にも類を見ない取り組みとして注目されています。

空飛ぶクルマゼミ(大学生向け ゼミ)

大学生向けには「空飛ぶクルマゼミ」を創設しました。空飛ぶクルマの社会実装に向けた定期的な講義、エアラインの空飛ぶクルマ事業の担当者を招いてのシンポジウムの開催等を通して、将来の空飛ぶクルマ事業の担い手候補たちと熱の入った議論ができました。

観光甲子園 空飛ぶクルマ部門

6 観光甲子園2 0 2 2 決勝大会での講評の 様子(著者)

一般社団法人NEXT TOURISMが主催する高校生を対象とした観光事業アイディアコンテスト「観光甲子園」に、空飛ぶクルマ部門を新設しました。高校の“やわらか頭”をフル活用した空飛ぶクルマの観光ビジネスプランの斬新さに感銘を受けました。

みんなで空のワクワクを 共有したい!

空飛ぶクルマが行き交うと想定される高度数百mから1.5km程度の空の領域は、これまで利活用されてこなかった“空のフロンティア”です。CFKは建設コンサルタントの立場で、空のフロンティアの開発に注力しています。その課題解決は決して容易ではないですが、だからこそ、取り組む価値が高いと私は思います。

オープンイノベーションは、他主体との連携で新たな価値を創造することです。志を一にする仲間たちと空のワクワクを共有し、みんなで突破したい。「立ち止まると死んでしまう」私は、そんなオープンイノベーションに飢えています。いろんな分野の方々と繋がりたい。同じ志で取り組むことのできる方、是非、仲間になりましょう!

松島 敏和
MATSUSHIMA Toshikazu
未来社会創造センター
オープンイノベーション室
室長
【お問合せ】
matsushima_t@cfk.co.jp

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